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Sauntering  古錆日記・気に入った物、コトをつらつらと。

中津川(箒作り~散策)





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さあ、箒作りを始めます。






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最初はちょっと教わって・・・。



実は、自分で箒作りをやろうと思っていて、準備を進めていました。
しかしちょっと分からない事や材料について疑問があって、色々調べている内に中津箒に辿り着きました。
実際にこうしてやってみると、謎が解けることがたくさんあり非常に勉強になります。
やはりやってみるのが一番。





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実際にどんな仕込みをして、道具はどう、力の入れ方は・・・など。
先生の動きを目で盗む。
短い時間なので、出来るだけ手捌きも見るようにしました。






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完成!



これだけでも結構な力が要る。
次は自分で作ってみよう。








これに使われているホウキモロコシの栽培から伝統的な箒作りは、中津箒の代表、柳川さんが執念で復活させたもの。
最初は作り手の職人さんも高齢と転居の為に居なくなっていたようです。
そして苦労の末、最後の職人さんが見つかり、作り方を教わり現在のようにここまで復古させた経緯があります。
現在も若手の職人さんが育って、各地でこのように体験を通して伝えているようです。
かろうじて技術の断絶から救い出された話を聞いて、胸が熱くなりました。



ちなみに柳川さんの5代前の「柳川常右衛門さん」が中津箒の始祖。
箒作りは中津川流域農家の全戸がやっていたと言っていい生産量だったようです。
なので、当時は全国に知られていたらしい。


眠っていたご先祖の意思が、時代の要請で再噴出した稀な例。






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知ったキッカケはホウキモロコシが欲しくて、種とか無いのかな・・と調べていたのが最初。
全国的に見て、僅かですが残っていた。
そして調べていく過程で、結構多くの方が活動をしている事を知った。

よもや県内でこんな事をやっているとは思わなかったのです。
中津川というから、岐阜の方かと思っていました・・・。



愛川郡の懐の深さに今更ながら驚いています。



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この僅かな体験・・・とても実になりました。
自分が考えている箒の輪郭が出来上がってきた。
実用的なものは勿論、いい箒を作りたいと強く思う。




やる気スイッチが入ります。







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さて、体験を終えて、最後の目的地へ。
と、その前にいつも気になっていた場所へ行ってしまいます。





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ここは服部牧場。
こんな所に牧場が!?といつも横目で看板を見ていただけ。

工芸村から近いので行ってみました。




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こうしてゴシゴシも出来る。
触ると気持ち良さそうにします・・・なごむ。





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「おーい!おーい!お前まだ生まれたばかりだろ?」




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「・・・ん?」




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「見たら分かるだろよ・・・・バカチンが・・・」




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いろんな種類がいるな。。




「・・あ!」



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眼の前にギッチリいました(笑
どうやら暑い様子・・・。
クリーム、ココア、クリーム、ココア・・・。




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だらしない・・・ですが、このままの格好で咀嚼しています。
だらしなさに・・・なごむ。






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もっとこう・・・。




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2人の距離を空けたら良いんじゃないかな。
こんなに広いんだし・・・。



仲がいいのか。





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もこもこ丸は・・・なごむ。







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ここの牧場はキャンプが出来ます。
抜群のロケーションです。




バーベキュー場もあったりしますが・・・。





ここでジンギ◯カンはなんというか・・・。





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さて、牧場を出て、次なる場所へ向かいます。






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ここもずっと気になっていたお寺。
国道から見える立派な山門は、長年行ってみたかった。



ここは勝楽寺という。



この山門は半原の工匠が建てた。
親子2代で建てた執念の門。
この小さな地区らしからぬとても立派な門です。
これだけの物をつくれるのだから撚糸の器具など造作もなかった、のだろう。
本当に優れた大工が多かったようです。




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これだけガッチリと固めた無縁墓地は初めて見た。
手を合わせます。
六道地蔵さまの由来を知ってから、手を合わせるようになった。


お彼岸の時期だったので、ひっきりなしに人が来る。
とても地域に愛されている様子です。




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一つの川が地域を作り、産業を育てる。
小さい頃から水遊びだけに来ていた地域が、様々な歴史を紡いでいることに
改めて発見して驚いています。






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余談ですが・・・。




この中津川の水は、遠く横須賀まで運ばれていました。
2007年でその役目を終えたのは記憶に新しい所。



なぜ横須賀かというと、海軍(軍艦)の為です。
赤道越えても腐らないという優れた水で、船乗りにとって命とも言える貴重な水がここが源だったのです。
日露戦争の辺りで「横須賀水道」が完成し、運用停止まで多くの軍人さんの喉を潤わせました。



半原の水源地は横須賀市所有から愛川町に譲渡され、これから地域でどう活用するか
非常に気になる所です。


脱線ついでに軍関係だと、中津工業団地は元々飛行場だった。
グーグルマップで見ると、よく分かります。(一本松、上依知付近)


こんな所にも近代の歴史の痕跡がある。








さて、その飛行場跡近くに、今回最後の目的があります。










続きます。









Commented by cafe-moco-cafe at 2018-04-03 09:09
kkaiさん(*´∀`)♪
ちょっとコメント長くなりますm(__)m
中津箒…ぎゅぎゅっと締め付けながら緩みなく編んでいく過程が少し想像できました。
穂は最初に噛ませておくんですね。
柄の最後の処理が気になります。内側に折り込んで縛っているように見えますが…どうなっているのでしょう?

実家にいた頃、掃除機は非常用にあるだけで使わず、畳は箒で掃いていました。(床は塗らした新聞紙を使ってごみを絡めとり、箒で掃く感じ。)

幅40㎝くらいの大きな箒を使って、端から静かに掃きます。祖父が、大事に大事に使っていて、まるで毎日その箒を触りたいから掃除をしているみたいに見えました。
終わると、ちゃんと紐を釘に引っ掻けて、
しばし、箒を眺める祖父の背中を思い出しました。
あれは、どこで手に入れていたのだろう…?
すごく、中津箒に似ています!

途切れそうになった技術を、執念で復活させたなんて、凄いですよね。
人の手が出来ることは、たくさんあるはず。
指が5本、自由に動くんですから。
指先を動かすには、まず、自分の心を動かすんだなぁ!
心さえ動いたら、できること、たくさんありますね。

もふもふ羊さん…バカチンって(笑)
久しぶりに聞いた言葉でした~
モコ
Commented at 2018-04-03 21:52
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by kkai0318 at 2018-04-03 22:44
モコさん

こんばんは~。
かなりの力で締め付けて作っていくんです。
なのでちゃんとそれ用の道具があるんですよ。
タイプによって違うんですが、これが基本的な形みたいです。
柄の最後の処理はスパッと切ってあるだけです。木製の柄だとここに藤を巻いて隠します。

それ、凄い!ちゃんと箒で畳をやっていたんですね。
畳の傷みが少ないんですよね。掃除機は傷めるようです。
ちゃんと掛ける所まで覚えているとは・・・いい記憶だと思います。
中津箒に似ている箒は結構あるようです。
松本箒、鹿沼箒、吾妻箒・・京都では知られた内藤商店の棕櫚箒がありますね。
実は我が家も座敷箒(祖母から貰った)があるんです。ボロボロですが(笑

今、技術の谷間だと思っています。
なので将来に興味を持った際、どこにも知っている人が居なかったって事が
今後ありそうです。その時は道具を分解して調べるしか方法がないのかも・・・。
手を動かしてはホント賛成です。心とリンクしているので、良心的な手になれますように。。

バカチンがって、結構言ってしまいます(笑
Commented by kkai0318 at 2018-04-03 22:47
鍵コメさん

こんばんは~。
ありがとうございます。
Commented by sakanatsuko at 2018-04-03 23:28
作り方、興味深いですね
やっぱり生で実際に作るのをみるのは
おおお!が違うんでしょうねぇ

なんにでも当てはまるかと思いますが
作り方を受け継ぐ者がなく
途絶えたりして
二度と再現できないものとか
あったりするのかな思うと
こういう体験って貴重ですよね

体験だけではなく
日常使いの物として使われ
作り続けられるのが
手作りの道具として理想なんでしょうが…

他にも
感心する事柄が盛りだくさんですが
とりあえずー、、
小さな箒が可愛らしいです!ヾ(๑╹◡╹)ノ"
Commented by kkai0318 at 2018-04-05 00:14
さかなっこさん

こんばんは~。
素材を触るとその通り「おおお~」ってなります。
手を動かしながらだと、覚えが全然違いますね~。

色々途絶えたものに興味を持ち始めたら大変ですね(笑
これからそういう物に出会う予感がしています。
今回も、体験できるのは貴重かもしれません。
でもいかんせん素材が無いので、何とかするしかないなぁ、って思っています。
道具や素材も同じことが言えますね。
「こんなの使うんだ」って見ないと分かりませんもん。。

家で使っているんですが、いいサイズです。
ちょっとした時に、思い出しながら・・。
糸の色がこれで正解でした!
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by kkai0318 | 2018-04-03 01:31 | | Trackback | Comments(6)