丹沢・塔ヶ岳に行ってきました。
今回は初心者を混ぜて、デイハイクです。
待ち合わせ場所はここ、克童窯前。
窯の持ち主、中島さんに甘えて。
自分はここにバイクを停めさせて貰うので、一足先に到着です。
良い日になりそうな天気。
遠くから見たら雲が多そうですが・・・展望があると良いな。
遠くで「うふふ・・・なはは」と賑やかな笑い声が。
来ました。
この人達、楽しそうである。
最初は賑やかに歩き始めます。
最初はね・・・。
勿論疲れるわけですが、適度に休憩を取りつつ標高を上げていきます。
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ちょっと脱線します。
この通称”バカ尾根”と呼ばれる今回のコース。
適度な傾斜と適度な平坦地が入り混じります。
大体1時間毎に休憩ポイントや平坦地が現れるので、ペースを掴むのにもってこいなレイアウト。
丹沢登山を気軽に楽しめる入門コースです。
そんな大倉尾根ですが、初めて来たのは小学生の時。
初の本格登山に疲れ、驚き、感動し山の空気の違いをハッキリと知覚した登山でした。
とてもキツかったのですが・・・。
疲れと共に色々思う事があったのです。
当時は怖いので、色々調べました。
コース時間や傾斜、岩場の有無、危険箇所。
しかし来てみたら想像していたのと全然違いました。
全くもって「来てみないと分からないもんだな」という事が良く分かりました。
更に。
色々思ったというのは、特別な技術は要らず、ゆっくり歩いていけばちゃんと着くんだということ。
大人と同じように休憩して、一定のペースで歩けば良いんだとハッキリ思ったのです。
後に知る、故・山田昇さんの言葉で
「情熱さえあれば、努力さえすれば、山登りほど自分の夢を叶えてくれるスポーツはほかにない」
これは、規模こそ違えどまさにこの通りだなと思っています。
山田昇さんは小さい頃から病弱で、その方の言葉だから余計にそう感じました。
しかし8000m峰を9座登った後、植村さんと同じマッキンリーで逝ってしまいました。
周りもまさかあんなヒマラヤ・ジャイアンツに挑む事になるとは思っていなかったでしょう。
根っこは、ちゃんと一歩一歩進めばいずれ目指す所に到達する、ということです。
この言葉は他の事でも言えるので、自分にとっての金言です。
山田さんは抜群の体力や精神力の持ち主でしたが、何よりもその人間性が素晴らしい。
国内外問わず、最も好きな登山家です。
色んな思い出が詰まったこの尾根道。
時々無性に来たくなるのです。
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さて。
しっかり雲が出てきました。
何となく、そうかな・・・と思っていましたが、バッチリ隠れています。
しっかりと休憩を取りながら、進みます。
しっかりとね。
ススキの穂が開き始め、秋の気配。
雲の中を歩く。
さあ、もうひと頑張り!
続きます。