さて、次は金沢市街に向かいます。
ただし、歩きで鶴来駅に向かいます。
良い予感がしたのである物を探しながら。
先程の旧加賀一の宮駅舎からほんの少しの所に川があります。
何川だろう…と見ると手取川。
手取川!
現在自分の中で絶賛話題の上杉謙信。
まあ、その本を読んでいるので、知ってる名前が出てきてびっくりしたわけです。
この下流で約500年前、実質織田信長と上杉謙信が争った訳で…。
参加した人々はまさに戦国時代という顔ぶれ。
秀吉は途中退場してしまいましたが…。
この川が雨で増水していたので、這々の体で渡ったら
目の前にニッコリ精鋭の騎馬がいた…なんて、考えたくも無いな。
戦場は下流なので川幅広く治水もイマイチの時代。
滔々と流れていたのだろうなぁ、なんて思いを馳せました。
さて、行きに見かけた川とは別のこの流れですが
用水路みたいです。しかもかなり古いもの。
以下の2枚の写真で、七ヶ用水はお分かり頂けたと思う。(手抜きではない)
ほぼ江戸時代に計画されて、明治に完成したものらしい。
中央では大きな変革があった時期ですが、農家にはそんなの関係ないのだな。
ここより下流の農地が文字通り潤った訳です。
いや、このレンガを見ると、多少なりとも西洋の水道技術が入ってるのだろうな。
全くの想像ですが…。
さて、何となくこの七ヶ用水路沿いを歩きます。
川幅いっぱいに流れる迫力。
水にパワーがあるというやつです。
見たら分かる、ゆっくりが逆に怖いという感覚…。
あ!畑の向こうにあるのはもしや…。
良い予感が当たりました。
見つけました、まだフレッシュな廃線跡。
先程の駅から違和感なく、その方向に眠っていました。
柵も何も無く、開けっぴろげにそのまま。
なかなか出来ない事なので、線路沿いを歩きます。
何か背徳感も混じり、ドキドキするなぁ。
線路ならではの目線の中歩きます。が。意外早く行き止まり。
線路は市街地の中に吸い込まれていきますが、ここら辺までだな。
用水路の分水の分水沿いを。
でもとても豊かな流れ。
川沿いの家はこの流れを利用する為に、降りる所を設けてる。
大水が出た時どうなるんだろう。。
しかし美しいな。
ここは酒造さんの裏。
飲めませんが、水の豊かな所は必ず良いお酒がある。
まあ、飲めませんが…。
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歩いていると暑くて暑くて…。
気づいたら、駅の前まで来ていました。
無計画の定番、電車の時間は全然先でした。
でもこの時間が楽しい。
どう足掻いても電車は来ないので、ゆっくり駅を眺めます。
先程の駅、加賀一の宮駅の記憶が…。
見る限り、愛されて親しまれていた駅のようですね。
コメントを頂いた方々も乗っていたに違いない。。
「ほんとうに井の頭線だ〜」
なんて眺めてたら、足元でチャリンと…。
無造作に犬釘が散らばってました。
線路と枕木を繋げるものです。
この形は魅力的ですね。
何か刻印の様なものが。
JISマーク…かな。
あちこちに散らばってましたので、綺麗に並べてみたり…。
あ、電車が来た。
井の頭線と思いきや、またまた東急線になりました。
いざ金沢へ。
とは言っても乗車は30分位。
あっという間に到着。
少し地味な所を通って、市街に向かいます。
そういえば…お寺が多いです。
寺町と言ったか。
平坦なイメージの金沢ですが、意外と上り下りがある事に気付きました。
市街地は台地の上にある感じでしょうか。
たまたま良い路地の先には忍者寺。
ここは予約で見学ができます。
もちろん…してません(笑
本当にお寺ばかり。
初めて歩くと驚きますよ…。
猫のように狭い所を選んで歩きます。
多分…市街に向かってるはず。
太陽が出てるので、方向は何となく分かる。
この路地を抜けると…。
物凄い急な階段。
しかも人通りが多い。
ここは古くからある階段なのだろう。
井上靖の碑が。
まだ読んだことのない作品ですが…W坂と言うのか。
電通が付けそうな名前だなぁ、なんて。(旧制四高の学生が付けたらしい)
かなり歴史のある坂ですが、付近にも幾つかあったらしい。
石伐坂、清立寺坂…。
諸説あると言いますが、ここに来ると分かる、間違いなく良い坂です。
狭い路地からパッと広がる川と桜。
遠くには竪町の市街が一望できる開放感。
ここは通る事をオススメします。
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桜橋という橋を渡って。
渡って…。
鴨たちがしきりに何かを話しています。
信じてもらえないでしょうが…確実に何かを話していた…。
暫く釘付けになりました。
「絶対あっち行った方が良いよ」
「いや、まだ来てない奴が居るから、待とうよ」
「じゃあ先に行くわ」
「ちょっ…待てよ」
「何だよ、あいつらが遅いからじゃん」
「良いから戻れよ。来たら皆んなで行こうよ。な。な」
「んだよ…分かったよ。ちょっとだからな…」
連れ戻したりして可愛い…。
何か行き先についての相違があった様子。
鴨は見てて飽きないんです。
あ、だんだん暗くなってきた。
ちょっと竪町には行きたい所があった。
続きます。